大型電波干渉計ALMAの観測により、赤方偏移3以上の初期宇宙には、ダストによる強い減光により可視・近赤外線の深い観測でも検出されず、これまで見逃されてきた大質量銀河が普遍的に存在することが分かってきた。しかし、ダスト減光の強弱を決める物理的要因や、より低質量の銀河の中にもダストに隠された銀河が存在するかどうかは未解明である。本研究ではALMAと大型赤外線宇宙望遠鏡JWST、さらに「天然の望遠鏡」である重力レンズ効果を組み合わせることで、圧倒的な空間分解能と感度をもってこれらの問題に迫る。これによりダストに隠された銀河進化過程を幅広い質量スケールに渡って理解することを目指す。
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