液体を急冷すると分子の運動が劇的に遅くなり、乱雑な分子配置のまま固まったガラスになる。ガラスでは遅い分子の運動のために徐々に構造が安定化するエイジングが生じる。系によっては乱雑な構造を保てなくなり結晶化が生じる。近年、ガラスのエイジングも結晶化も間欠的な分子の再配置によって生じていることが報告されている。しかし、エイジングにおいても結晶化においても間欠的な再配置の性質はほとんど明らかになっていない。 本研究では、エイジング・結晶化中の粒子系をエネルギー地形の観点から解析することで、間欠的な再配置の性質を明らかにする。そして、ガラスのエイジングと結晶化を統一的に理解することを目指す。
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