本研究は、展開時にパネルの変形を伴い、複数の安定状態を持つ多安定折紙構造を建築分野で応用するための研究である。多安定折紙構造にコンプライアントヒンジを設置することでパネルの座屈をヒンジ域の弾性変形で入れ替える。これにより構造が弾性性質を保ち、エネルギー損失の少ない設計特性の実現を目指す。特に多安定折紙構造の剛性とヒンジの剛性を組み合わせることで、欲しい機械特性をプログラミングする設計手法を確立し、構造解析及び実験を通じて設計した特性の実現性を検証する。最終には実スケールの構造を建設することで、建築的応用を示す。
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