月内部の長期的な進化過程の解明」に向け、従来のマントル対流モデルに新しく「マグマの生成・移動」の効果を考慮した月内部の3次元球殻マントル対流モデルを構築することでこの課題に挑む。本研究は従来のモデルでは考慮されていなかった「マグマの生成・移動」の効果を評価することより、月の観測から導かれる特徴(例えば、半径膨張の規模やマグマの噴出量)の定量的な評価に繋がることが最大の特色である。このような現実的なモデルを構築し、結果の定量的な評価を行うことで、月進化過程から月―地球系の形成過程へ制約を与えることができると予想される。また、将来的にはこのモデルを火星に適応することも期待している。
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