この研究では、状態空間モデルの構造を確率解析などの数学的視点から研究し、新たな統計手法の開発を目指す。状態空間モデルとは、直接観測できない変数を含む、ランダムな時間発展モデルのことであり、GPS、気象予測、感染症の拡散モデリングなど様々な分野で応用されている。このようなモデルに対する統計手法としては、粒子フィルタなどのシミュレーションベースを用いた方法が主流となっているが、これは膨大な計算量を要するという欠点がある。この研究では、現在シミュレーションで近似している部分を、より解析的に近似する方法を研究し、計算効率および精度の大幅な向上を目指す。
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