本研究の特色は以下の4点である。 1. 競合回路のニューロン数を増加すると最適化計算ができなくなる部分に着目し、それを解決するためにニューロンの集団を使用する点 2. オンライン学習による適応能力を検証する点 3. SNNの適応性の原理が高速な最適化計算によると仮説し、検証する点 4. 自由エネルギーの最小化によって、SNNに時間的階層構造を組織化させ、多様な時間スケールでの適応的な情報処理を実現する点 本研究の完成によって、リアルタイム計算が要求される変動の激しい環境でのロボットの適応的な制御が可能となる。この成果は自動運転技術など、人との距離が近い場所で動くロボットの実現に貢献すると考えられる。
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