研究課題
特別研究員奨励費
ベルの定理は観測量(粒子のスピン,偏光,位置,エネルギーなど)が実際に観測されるまでなにも決まっていないということを示唆します.近年,事象の因果順序に量子不確定性を持つという仮説が提唱され,物事が予め定められた順序で起こるといった常識が疑われている.これにより,複数の異なる因果順序が同時に成立し,因果順序が不確定になるという新しい因果構造が発見され,不確定因果順序と呼ばれている.本研究は量子情報・計算的観点から,不確定因果順序の優位性を解明することを目標としている.