本研究テーマは、貧困層の包摂を目指す社会的連帯経済(以下、SSE)である。マクロレベルの連帯経済の政策研究に加え、ミクロレベルのフェアトレードによる事例研究を行うことで、連帯経済組織のメカニズムを解明し、貧困層が抱える課題を明らかにする。フェアトレードの仕組みは重要である一方で、もともと仕組みに参画が困難な貧困層は、連帯経済組織の「外」に排除されたままではないかという問いから、 貧困層がフェアトレード組織に関与できる構造か、関与できる構造とはどの様なものかについて考察する。フェアトレードの実践において様々な課題を抱えるボリビアの事例研究により、社会的連帯経済の可能性を検討する。
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