非線形光学応答は、高強度の光と物質との相互作用によって生じる物理現象であり、光起電力効果や高調波発生をはじめとした多彩な現象が長年研究されており、光起電力効果を用いた高効率太陽光発電システムの創出や、高次高調波発生を利用した新規な光源の開発の糸口となる分野である。 本研究では、多彩な動的対称性を有した外場である多周期外場が非線形光学応答に及ぼす影響の解明及び多周期外場がもたらす新規光学応答の開拓を目指す。それに加え、非平衡定常状態を記述するフロッケケルディッシュ理論などを用いることで、高調波発生を含めた非線形光学応答の微視的機構の解明にも取り組む。
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