ラジカル反応を極性反応と精密に組み合わせた新規骨格構築法を開発し、有機合成化学の方法論を革新することで、高度に縮環した複雑な炭素骨格を有するC19 ジテルペンアルカロイドの網羅的全合成、特にアコニチンの全合成を行う。本研究では、中性条件下進行し、高い極性官能基許容性を有するラジカル反応を利用し、多数の酸素官能基を有するアコニチンの世界初の全合成を達成する。本研究で確立する新規炭素骨格構築法は、本天然物群に限らず複雑天然物の全合成研究を大きく前進させ、有機合成化学の発展に貢献する。また、本合成戦略により可能となる本天然物誘導体群の提供は、新たな創薬シーズの創製にも繋がり、創薬科学を発展させる。
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