本研究は,四次元スピンc多様体に対して定まるBauer-Furuta不変量,およびその圏化にあたるSeiberg-Witten Floerホモトピー型に関して,これらのホモトピー論的枠組みを深めることを目標とする. とくに,これらの∞-圏論的関手性を確立する方法についての研究を行う.これに関して,従来は単一の多様体に対して定まっていた不変量を,幾何構造全体のモジュライ空間の上の族として理解することが,重要なステップとして含まれる.また目標とされる関手性には,ある種の「ねじれ」と呼ぶべき異常性を伴った関手性が介在することが予期されており,この現象を明確に提示することは主要な目的地の一つである.
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