細胞死実行因子カスパーゼは細胞内に点在する基質の切断を介してアポトーシスを実行する。しかし、カスパーゼが細胞内のいつ、どこで活性化するかは、議論されていなかった。申請者がHeLa細胞のアポトーシスにおける細胞内局所的なカスパーゼ活性ダイナミクスを解析した結果、細胞全体に先立って細胞膜近傍でカスパーゼ-7が活性化すること、さらに、この活性化にはカスパーゼ-7のN末端にある天然変性領域が必要であることを発見した。本研究では、カスパーゼ-7のドメイン変異体や細胞膜リン脂質の解析を通して、カスパーゼ-7の細胞膜局所的な活性制御機構の全貌を解明する。
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