自閉症スペクトラム(ASD)、統合失調症(SCZ)、知的障害(ID)などの神経発達障害(精神疾患)は先進国人口1%以上が発症する大きな社会的課題であり、その発症メカニズムの理解が求められている。興味深いことに、これらの精神疾患の発症リスク遺伝子には共通性があり、その多くがエピジェネティック修飾酵素を含むクロマチン関連因子である。しかしそれぞれのリスク遺伝子がどのように精神疾患に関与するのかについては未だ多くが不明である。本研究では、精神疾患様行動を惹起する神経回路・分子的機構においてエピジェネティック修飾酵素の機能を明らかにすることを目指す。
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