研究課題
特別研究員奨励費
本研究はイマヌエル・カントの普遍性に重点をおいた認識の理論と、障害をもつ主体に顕著となるような認識主体の相対性・多様性との両方に接続した認識論を提示することを目標としている。本研究は、したがって、研究内容として①カント研究、②現代認識論研究、②障害者へのケーススタディという三つの要素を研究の柱としている。特に、③の観点については、伊藤亜紗教授の監督のもと本研究課題において新たに展開される独創的な論点である。現代認識論についての言及は、近年ますます注目を集めている「認識的不正義」という社会認識論的な概念を障害というテーマ性に反映することが重要な課題である。