本研究では、高分子薄膜の持つ薄くてやわらかい性質を活かし、患部に貼りついて光や熱のエネルギーをピンポイントで長時間与えることのできる「薄膜状マルチモーダル型がん治療デバイス」の開発を目標とする。 光や熱を治療に利用することで、抗がん剤の効果を高めたり、副作用を低減したりできることが知られている。しかし、現在の医療では体深部などそのエネルギーを送達することが難しい箇所が存在する。 そこで本研究では、発光・発熱・薬剤の集積と放出の機能を持つ薄膜をそれぞれ作製して組み合わせることで、外部からのワイヤレス給電で動作し、身体のどこででもがん治療ができるデバイスの開発を目指す。
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