研究課題
特別研究員奨励費
本研究の目的は、次の二点である。第一の目的は、現実に存在する政治制度の経験的分析に偏重しがちだった「フェミニスト制度論」を規範理論として再構築することで、ジェンダー平等の実現に向けた未来のあり得べき制度を構想できる「フェミニスト制度論的政治理論」を提示することである。第二の目的は、このフェミニスト制度論的政治理論を議会に適用することで、「ジェンダー平等のための議会」の制度構想について論じることである。これらの作業を通じて本研究は、「政治アリーナ」としての議会が、「職場」としての議会を越えて、いかにして政治領域全体のジェンダー平等実現に資するのかを明らかにする。