形態変化が微小な超早期段階の悪性腫瘍 (直径2 mm以下のがん細胞数十個) を、蛍光内視鏡によって『安全・高感度に映し出して「その場で」治療できる材料』を創製できれば、がんの早期治療が実現する。本研究では、生体内硬組織の主成分である『水酸アパタイト (HAp) ナノ粒子』の有する2種の表面サイトに着目し、光増感に伴う一重項酸素の発生によってがん細胞を死滅できる『ポルフィリン (Por) 分子 』、高い赤色彩度で発光する『ユウロピウム(Ⅲ)イオン (Eu3+)』とがん細胞膜上に超過剰発現する受容体へ特異結合する葉酸分子をHApに固定して、がん細胞の標的・診断・治療の3つの機能を結集する。
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