本研究では、SN1反応の高活性中間体を「カルボカチオノイド」として溶液中に取り出す独自の方法論を用いて、塩基性条件下でカルボカチオン種を発生させることを利用し、アミドの新たな変換反応の開発に取り組む。特に、第三級アミンが共存した温和な塩基性条件下で第三級アミドのα位炭素を直接的にアルキル化する反応の開発を重点的に推進する。一般的に強塩基の使用を余儀なくされる従来法と比較することで、官能基許容性や適用範囲の広さに関して優位性を確認する。さらに、同手法を第二級アミドに対して適用することにより、温和な反応条件下で進行するN-アルキル化反応の開発にも展開する。
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