Marrによれば、個々の認知モデルは複数の水準からなる階層に位置づけられる。モデルは数理によって表現される計算論水準(なぜそれが適切か)、認知アーキテクチャなどで表現されるアルゴリズム水準(どのように実現するのか)、そしてハードウェアなどの実装水準に区別できると主張した。本研究では、好奇心を対象とした計算論水準のモデルとアルゴリズム水準の接続を試みる。計算論水準モデルは「自由エネルギー原理」であり、アルゴリズム水準のモデルは、認知アーキテクチャのACT-Rで実装された好奇心のモデルである。これらを接続することで、処理におけるアルゴリズムの透明性が高い好奇心のモデルを構築できると考えた。
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