研究開始時の研究の概要 |
機能性分子の創発・理解には、分子の性質を決める分子軌道(特にフロンティア軌道)の情報が重要である。本研究では、放射光X線回折を用いた価電子密度分布解析により物性に寄与する分子軌道の実験的観測を目指す。研究対象は、分子骨格内部に電子を受容可能であることで注目を集める全フッ素化キュバンである。本系及び、骨格に結合する一部のフッ素を水素やハロゲン(Cl, Br, I)で置換した系について価電子密度解析を行い分子軌道の系統的な調査を実施することで、原子置換が分子軌道へ与える影響と電子受容性との間の関係について明らかにする。
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