代表者は、直鎖状に共役した6つの窒素を2つのホウ素が架橋したB2N6骨格を有する蛍光分子を最近発見している。このB2N6分子は、溶液中最高で96%となる高い蛍光量子収率を示し、電気化学測定により可逆な還元波が見られる。本研究では、B2N6分子が優れた光学・電子特性を持つ新しい共役分子であるとみなし、B2N6分子の窒素・ホウ素上の置換基の変換を通した物性制御を目指す。具体的には、(1) N6共役の拡張やホウ素の置換基変換による光物性の制御、(2) 安定な窒素π系ラジカルアニオンの単離、(3) 三配位ホウ素を含む高い電子受容性B2N6分子の合成、を行う。
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