世界人口は70億人を突破し将来的な食糧危機が叫ばれている一方で、世界で生産される農作物の約4割は環境変動によって失われている。そのため、植物がどのようにストレスを認識し、免疫応答を誘導するかについて詳細に解明することは喫緊の課題と言える。植物はストレスに曝されると植物ホルモンのサリチル酸を合成・蓄積し、適切な抵抗性を獲得する。しかし、植物がストレスを認識した直後にサリチル酸合成経路を活性化させる分子メカニズムは未解明である。本研究では、多様なトランスクリプトームを用いて、ストレス応答性遺伝子を探索し、これらを統括する転写因子を解明する。
|