研究課題
特別研究員奨励費
ディミニューションとは、特に16世紀から17世紀に西欧で隆盛を誇った、既存の旋律をより細かな音価を用いて装飾する即興技法である。その研究の射程は資料が集中する西欧に限られている現状であり、今後は地域を拡大したグローバル・ヒストリー的視野が求められる。なぜなら、その実践はイエズス会などの非西洋圏への宣教の中で、欧州外でも行われたからである。本研究では、そうした非西洋圏でのディミニューションの実践、主に16世紀から17世紀日本における音楽教育に着目し、西洋圏の実践と比較しその実態の再構築を試みる。