アジア地域は他の地域と比べて、木質遺物が大量に出土する傾向がある。トレハロース処理法は近年日本で開発と実用化された新たな出土木質遺物の保存処理方法である。良好な安定性と高い効率を持つ方法として、そのメカニズムの解明はトレハロース処理法の普及に有利であるだけではなく、作業方法と収蔵環境の省エネルギー化における理論的基盤を提供することもできる。本研究ではトレハロース処理法が出土木質遺物の安定性を維持できるメカニズムを明確にした上で、より効率的・省エネルギーな処理方法と収蔵方法を探求し、トレハロース処理法の全面省エネルギー化手法を実現化する。
|