再生可能エネルギー由来電力を利用した二酸化炭素の電解還元は、炭素循環社会の形成に向けて重要な技術の一つとして注目されている。本技術の社会実装においては、大気中二酸化炭素の利用が不可欠であり不純物の混入は避けられない。特に、酸素は混入可能性が高く、二酸化炭素よりも反応性が高い重要な物質であるが、混入による影響について未だ明らかになっていない。本研究では、第一原理計算(ミクロスケール)と有限要素法(マクロスケール)でのシミュレーションを組み合わせたマルチスケールモデルを構築し、酸素が二酸化炭素の電解還元に与える影響を明らかにし、酸素混入条件下においても高い活性を示すために必要な条件の特定を目指す。
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