高反応性ルイス酸塩基会合体 (Frustrated Lewis pair, FLP)はルイス酸、ルイス塩基の協働作用により水素分子を不均一開裂させることができる。FLPと水素分子で実現される触媒的分子変換は、毒性が高い重金属フリーかつ廃棄物を殆ど出さないため、環境低負荷な反応系を実現する。本研究では緻密にFLP触媒の反応性を制御することにより、水素分子を還元剤とするアミノ酸のエナンチオ選択的触媒的還元的アルキル化を達成する。これにより、有用なキラルビルディングブロックであるN-アルキル化アミノ酸の最も直截的な合成法を確立する。
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