窒化ガリウム(GaN)を用いた縦型デバイスの高特性化に向け、GaN基板の大口径化及び低転位密度化が求められている。GaN結晶の液相成長法(Naフラックス法)では6インチまでの大口径化に成功している。本研究では低転位密度化に向けて、種結晶表面に着目した。結晶成長前に種結晶表面に凹凸を形成することで、通常の成長面に対して傾いた結晶面(ファセット)を表出させる。その後ファセットによる結晶成長(ファセット成長)を行うことで、転位の伝搬挙動を制御する。ファセット成長により複数の転位を合体及び対消滅させることで転位低減を実現する。また、ファセット成長と転位伝搬挙動を解析し転位密度低減のモデルを確立する。
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