単細胞生物であるスピロストマムは2つに切断されても生存し、再生する。3つに切断されて細胞の前端・後端を失っても前後を間違えることなく再生する。さらに、核をもたない断片においてもある程度の形態修復が起こる。本研究では、主に電子顕微鏡による切断面の観察と断片のトランスクリプトーム解析を行い、スピロストマムにおける形態修復機構を解明することを目指す。 生物の再生研究は主に多細胞生物を対象として行われてきた。本研究で単細胞生物の再生現象の詳細を明らかにすることで、多細胞生物の再生現象について細胞レベルでの理解が深まり、単細胞生物から多細胞生物に至る再生現象の進化を紐解くことができると期待する。
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