近年、半導体デバイスの小型化に伴う高密度発熱問題に対処するため、マイクロ・ナノチャネルを用いた高効率冷却技術が注目されている。しかし、さらなる効率向上や小型化にはナノスケール濡れ現象の理解が不可欠である。実験では、ナノスケールの刑において特異な濡れ現象が観察されているものの、その詳細なメカニズムは不明である。本研究では、原子間力顕微鏡による三次元ナノスケール濡れ計測と、白色干渉顕微鏡によるマイクロ・ナノスケールの動的な濡れ挙動の観察を行い、従来の濡れ性・表面粗さに加え表面電荷密度の影響も考慮することで、ナノスケールの特異な濡れ現象とその物理機構の解明を目指す。
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