近年の高解像度観測によって、原始惑星系円盤内に惑星形成の兆候と思われる溝構造が発見された。ごく少数を除いて、溝構造を持つ円盤の年齢は100万年以上である。円盤の形成進化過程では、自己重力や磁気流体力学効果などの多様な物理過程が影響すると考えられており、主に多次元の磁気流体力学シミュレーションを用いて研究されてきた。しかし、多次元シミュレーションでは膨大な計算コストのため、円盤形成後数万年程度までしか、円盤進化を調べることができない。そこで本研究では計算コストの小さい1次元シミュレーションを用いることで、上記の困難を磁場の進化という円盤進化に本質的な物理を捨象することなく克服する。
|