コーヒー豆の優劣を決める重要なファクターの一つである特有の芳香の主成分として、テルペン類が挙げられる。テルペン類は通常、植物中では配糖体として蓄積している。この配糖化はUDP-グルコース グリコシルトランスフェラーゼ(UGT)が触媒する。アラビカコーヒー(Coffea arabica)におけるUGTを単離・機能解析し、その特性を決定づけることで、コーヒーにおけるテルペン類蓄積機構を分子レベルで解明する。これらの知見を積み上げ、配糖化酵素の基質特異性をアミノ酸レベルで操作することができれば、分子レベルでコーヒーのアロマ成分の操作が可能になると期待される。
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