障害者雇用は、ダイバーシティ推進や法令遵守、CSR(企業の社会的責任)といったディスコース(言説)のもとで取組まれているが、働いている障害のある従業員やそのマネジャー、支援者は、障害者雇用に対してより多様な価値観や捉え方を持っており、実際の状況はより複雑であると考えられる。本研究は、障害者雇用に取組む組織に関係して語られたり書かれたりすることばに着目し、ディスコース分析することにより、その複雑な状況を捉えることを試みる。障害のある従業員が活躍する組織では、障害者雇用にまつわるどのようなディスコースが力を有し、実際に働く人々に作用しているのかを明らかにする。
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