我が国の食糧自給率を増やすためには水田転換畑で問題となっている畑作物の湿害を回避する必要がある。湿害は酸素の低下を起点とした土壌中の複合的なストレスによって発生すると予測されているが、現在は畑作物の湿害発生機序だけでなく、イネなどの耐湿性の高い植物がどのように湿害回避応答をとるのかも理解できていない。これまでに私たちは湿害発生の起点となる酸素分布の変化を観測するための非破壊酸素イメージング技術を確立した。本研究では、確立した酸素イメージング系を用いて湿害が生じやすい植物と生じにくい植物の間にある根の酸化力の違いを見いだす。そして、湿害の発生機序解明を目指す。
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