化学物質は人類の生活を快適にするため大きく貢献してきた一方、ヒトへの健康影響が懸念されている。有機フッ素化合物をはじめとする環境化学物質は核内受容体であるPPARαを介してヒトへの毒性を引き起こすことが示唆されている。PPARαへの親和性および活性化能を評価することで毒性予測が可能となれば動物愛護の観点から実験動物の軽減に繋がる。本研究では、PPARαに活性化能を有する化学物質をスクリーニングし、ヒト細胞株および妊娠マウスへ単独および複合曝露させることで、次世代への毒性影響およびその作用機序を解明する。本研究結果は適切な規制基準の確立のための基礎的データとなることが期待される。
|