同一種内でもストレス耐性を示すものと示さない植物があるように、植物のストレス耐性には多様性が見られる。これらの多様性メカニズムの解明は、植物が進化的に確立してきた、作物の分子育種により適合するような新たな耐性メカニズムの解明に寄与すると考えられる。しかし、この進化の過程でどのような遺伝子の働きが関与していたかは不明である。申請者の所属グループでは、これまでのモデル植物シロイヌナズナの野生系統を用いた多様性研究により、遺伝子の欠損により植物の耐塩性を大きく向上させる遺伝子の同定に成功した。本研究では、ゲノム編集を用いた耐塩性作物育種への展開を目的に、植物の塩ストレス耐性メカニズムの解明を行う。
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