オートファジーは栄養飢餓への応答として発見されたが、近年では疾患を含む様々な生理的プロセスへの関与が知られている。一方、オートファゴソーム膜脂質の由来や分解後の脂質がどのように使われるのかといった基本問題は未だよく分かっていない。最近、通常は栄養過剰時に形成される脂肪滴が飢餓初期に形成されるという予想外の現象が見出された。オートファジーには脂質合成酵素ACSL4が関与することが最近示唆されているが、栄養過剰時の脂肪滴形成には同じファミリーのACSL3が働く。本研究では、ACSL3のオートファジーへの関与とACSL4との役割分担を調べ、脂肪滴形成とオートファゴソーム形成の関連を解明する。
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