現在の森林資源循環及びその原資に関わる課題のひとつに、曲がりの大きい材や小径木などの規格から外れた材は用途が限られ、未利用となる材も多い現状がある。本研究では、曲がりが大きい材や小径木などの自然素材を標準化することなく、それぞれの材が有する性質をありのままに生かして、什器や建築物の部材として利用することを目的とし、その目的に資する嵌合接合システムを構築する。 3Dスキャンでセンシングした情報に基づき、計算機や3Dプリントを用いて力学性能を考慮した接合部を形づくることで、欠損を伴う加工なく不定形な自然素材を接合可能にする。加えて、解体可能な接合とすることで、母材となる自然素材の再利用も可能にする。
|