根寄生植物は、作物等の根に寄生し、甚大な農業被害を引き起こす。その種子は、宿主植物の根から分泌されるストリゴラクトン (SL) という分子を認識して発芽する。発芽したものの、寄生ができなかった個体は5日程度で枯死することから、宿主植物非存在下で、SLの様な発芽誘導分子を大量に散布することが可能になれば、根寄生植物を防除することができる。そこで本研究では、発酵法によるSL様分子の大量生産を目指し、微生物から根寄生植物の発芽を誘導する分子を探索した。現時点で、活性分子の同定に至っており、その作用機序について分子レベルでの解析を進めている。本研究は、根寄生植物による農業被害の撲滅に貢献し得る。
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