窒素や酸素、フッ素などヘテロ官能基化された芳香族分子は機能の宝庫である。特にパラ位のヘテロ官能基化は芳香環の極性、電子的性質に大きく影響するため、医農薬や電子材料分子など機能創出に直結する。しかし、芳香環の C4 位選択的 C-Hヘテロ官能基化の報告例が限られている。当研究室ではこれまでに、触媒的に生成可能なπ-ベンジルパラジウム中間体の特異な反応性を利用し、ブロモアレーンとTMSジアゾメタン、アミンとの1,4-カルボアミノ化を開発した。本反応では、芳香環のC4位が位置選択的にアミノ化される。このアミノ化を基軸に、本研究では一般性の高い芳香環 C4 位選択的ヘテロ官能基化反応の開発を試みる。
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