研究課題
特別研究員奨励費
本研究はアイスランドの育児休業制度改革を事例として、フェミニスト政策をめぐる政党政治の過程を解明する。女性のみを擁立する政党「女性同盟」が2000年の改革に向けてどのような戦略を形成し、他党との間にいかなる論争があったのか、それらがいかに改革実施へとつながったのかを論証する。先行研究は改革後の育児休業制度の効果を測定したり、改革直前のみを見る短期的視野で改革過程を論じたりしてきた。これに対して、本研究は1990年代まで視野を広げ、女性同盟の政治戦略を軸に改革過程を紐解くことで、アイスランドの育児休業制度改革を動態的に把握するものである。