研究課題
特別研究員奨励費
希薄な大気しか持たない天体では、表層から放出された気体原子が短時間で宇宙空間へと散逸する。この希薄な大気は表層の元素組成をよく反映している可能性が指摘されており、遠方の天体も希薄大気の観測から表層の元素組成分布、さらには天体の進化史を解明できる可能性がある。本研究では、現在水星に向かって航行中のBepiColombo探査機のデータと地球周回宇宙望遠鏡であるひさき衛星による水星の観測データを比較する。これにより、最も太陽に近く宇宙空間環境の天体への影響が見やすい水星を題材に、希薄大気分布および鉱物の不均一性を解析し、希薄大気と表層鉱物の分布の関係性の解明を目指す。