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中世イギリス文学における古典期聖女伝のテクスト伝播と受容の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24KK0008
研究種目

国際共同研究加速基金(海外連携研究)

配分区分基金
審査区分 中区分2:文学、言語学およびその関連分野
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

徳永 聡子  慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (60453536)

研究分担者 菅野 磨美  金沢大学, 外国語教育系, 准教授 (20805329)
工藤 義信  石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (70757674)
研究期間 (年度) 2024-09-09 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2027年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2026年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
キーワード中世英文学 / 古典受容 / 聖女伝 / 婚姻 / 中世写本 / 西洋古典受容
研究開始時の研究の概要

本研究は、ギリシア・ローマ文学のナラティヴ研究を牽引する海外共同研究者と連携し、中世英文学における古典期に源泉を持つ聖人伝の伝播と受容に関する共同研究を行う。特に世俗の婚姻をした聖女に焦点を当て、古典期の聖女伝と中世英文学作品の比較や、海外研究機関での写本調査に基づく伝播状況の分析から、古典期の聖女伝が中世キリスト教世界においていかなる変容を経て受容されたのかについて、その背景にある婚姻をめぐる社会的および宗教的変化を踏まえて解明する。

研究実績の概要

本研究は、古典期に起源を持つ婚姻した聖女の伝説が、中世キリスト教世界においてどのように受容され、変容していったのかを、文学作品の分析と写本の伝播状況の両側面から明らかにしようとするものである。中世ヨーロッパにおける婚姻制度は、古典期とは異なる宗教的意義と社会的制約を伴っており、古典期に成立した聖女伝が、とりわけ中世イングランドにおいていかなる形で再解釈され、新たな文脈のもとで意味づけられていったのかを探ることが本研究の目的である。
2024年度は、研究の基盤構築に重点的に取り組み、まず分析対象作品の選定を行った。その結果、婚姻と貞節の両立を前面に打ち出す聖セシリア伝と、婚姻関係における姦淫の罪とその悔悛を描く聖テオドラ伝という、性格の異なる二つの聖女伝を出発点とする方針が確定した。これにより、中世的婚姻観に対する宗教的・文化的応答に注目しつつ、聖性の再構築とそのナラティヴの変容過程を比較・検討する体制が整えられた。
あわせて、古典ギリシア語、古典ラテン語、中世ラテン語、古英語、中英語で記された聖人伝および典礼関連文書を対象に、関連作品の書誌情報を収集・整理した。これにより今後の個別分析に必要な一次資料群の全体像を把握する基礎が築かれた。また、先行研究の文献レビューを開始し、従来の議論の整理と併せて本研究が取りうる方法論について検討を行い、研究課題の学術的意義と本研究の独自性を再確認することができた。これにより、今後の詳細なテクスト分析および国際的共同研究の展開に向けた研究基盤が整えられた。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題は、当初の計画に基づき概ね順調に進展している。2024年度には、共同研究の始動に際し、研究代表者、若手研究者、研究分担者および海外共同研究者(ヘント大学所属)とのオンライン・ミーティングを10月に開催し、分析対象作品の具体化と研究方針ならびに各自の役割分担を確認した。さらに研究代表者は、2025年3月にヘント大学を訪問し、同大学に設置された研究拠点‘Novel Saints: Ancient Fiction and Hagiography Research Centre’において、今後の共同研究の進め方に関する協議を行った。また、現地で開催された国際シンポジウムにも参加し、国際的に活躍する欧英の古典研究者たちとの学術交流を深めた。若手研究者は、中英語および古典語の聖人伝を比較研究するための資料収集を進め、研究分担者は中英語写本調査に向けた基礎的準備を行ったうえで、同年3月にケンブリッジ大学図書館等での現地調査を実施した。以上の活動により、研究基盤の構築と今後の展開に向けた体制整備が計画通りに進められている。

今後の研究の推進方策

研究実施計画に掲げた三つの分析視点のうち、研究二年目にあたる2025年度は、(1)中英語聖人伝の分析を重点的に進めつつ、(2)作品に関するコンテクスト研究にも着手する。具体的には、中英語版セシリア伝およびテオドラ伝におけるナラティヴ構造や修辞的特徴を精査し、古典期の原典作品との比較分析に向けた準備を進める。また両者の聖女伝が成立・流通した宗教的・社会的背景について、2024年度に収集を始めた二次資料をもとに理解を深める。研究遂行上の課題としては、写本などの一次資料への継続的なアクセスの確保が挙げられるが、現地調査の実施に加えて、近年充実してきたデジタルアーカイブの活用により補完する。あわせて海外共同研究者との連携を継続・強化し、学際的な分析を展開させる。また2025年秋に予定されているユトレヒト大学での招待講演や、12月開催予定の日本中世英語英文学会ポスターセッション等への応募も行い、具体的な研究成果の発信も視野に入れつつ研究の推進に努める。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2025 2024 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] ヘント大学(ベルギー)

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [国際共同研究] ケンブリッジ大学(英国)

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 装丁・造本2025

    • 著者名/発表者名
      徳永聡子
    • 雑誌名

      アイディア

      巻: 409 ページ: 25-32

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] Closing Remarks2025

    • 著者名/発表者名
      Satoko Tokunaga
    • 学会等名
      Symposium on Ancient Narrative and its Reception
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [図書] 西洋中世文化事典2024

    • 著者名/発表者名
      徳永聡子(他)
    • 総ページ数
      736
    • 出版者
      丸善出版社
    • ISBN
      9784621310199
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

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公開日: 2024-09-10   更新日: 2025-12-26  

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