| 研究課題/領域番号 |
24KK0076
|
| 研究種目 |
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
|
| 研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
石川 尚人 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (30202964)
|
| 研究分担者 |
吉村 令慧 京都大学, 防災研究所, 教授 (50346061)
東野 伸一郎 九州大学, 工学研究院, 教授 (40243901)
加々島 慎一 山形大学, 理学部, 准教授 (70361243)
望月 伸竜 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 准教授 (60422549)
加藤 千恵 九州大学, 比較社会文化研究院, 助教 (00828478)
宇津木 充 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10372559)
川崎 一雄 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 准教授 (60624806)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-09-09 – 2028-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
20,930千円 (直接経費: 16,100千円、間接経費: 4,830千円)
2027年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2026年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2025年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
| キーワード | プレート拡大境界 / アファール凹地 / 地球電磁気学的探査 / エルタアレ火山 |
| 研究開始時の研究の概要 |
エチオピア・アファール凹地は大陸リフティングから海洋底拡大に至るプレート拡大境界での地学現象を陸上で直接的に調査できる絶好のフィールドである。本研究では最も拡大が進行しているErta Ale Riftを対象とする。まずは地表溶岩流の試料採取を含む予備調査を実施し,それを踏まえて可能な手法と可能な探査区域での予察的な地球電磁気学的探査を実施する。採取試料の岩石学的,古地磁気・岩石磁気学的解析と予察的探査データの解析から,対象地域のプレート拡大現象の様相に関する予察的知見を得て,将来的な調査計画の構築を目指す。
|
| 研究実績の概要 |
今年度は,研究集会(2024年12月21日:日本側研究者)と海外研究者を含めたメールでの打合せを通じて具体的な研究計画の策定と,本研究グループがこれまでの調査で取得した地球電磁気学的データと岩石試料の解析を分担に従って進めた。 当初はアファール凹地で最も拡大現象が進行しているErta Ale Rift(EAR)を対象とし,2025-2027年度で予備調査,地上調査(地球電磁気学的探査,岩石試料採取),固定翼ドローンによる航空磁気探査の実施を計画した。しかし,エチオピア国内の情勢からErta Ale Riftでの航空磁気探査の実施は不可能であること,経費上の制約から研究期間内に3回の現地調査の実施が難しいことがわかった。そのため,EARでの予備調査(岩石試料採取,予察的探査を含む)を2025年度に実施し,これまでに航空磁気探査を行ったTendaho Graben(TG)の探査領域の北西への延伸として2005-2010年に拡大現象が起こったDubbahu-Manda Hararo Rift(DMHR)とその周辺域での航空磁気探査を2026年度に実施することに変更した。また,EARでの予備調査の実施も難しい場合には,TGとDMHRでの地上調査に切り替えることにした。 研究成果として,2019・2023年度に実施した固定翼ドローンでの航空磁気探査データの解析から,TG北部域(北西方向30km,北東方向50km)の地下15kmまでの3次元磁化構造モデルを構築した。そのモデルから,TG北部域のほぼ中央の地下5-10kmには北西-南東方向につながる巾約5kmの正帯磁域,その両側に逆帯磁域があること,TG北部域の南東部には上記の正帯磁域とはずれて正帯磁域があること,拡大現象が起こったDMHRの南東延長部に当たるTG北部域の北西部には正帯磁域があることがわかった。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
エチオピア・アファール凹地は3つのプレート拡大境界が会合する三重会合点で,大陸リフティングから海洋底拡大へとプレート拡大現象が進行している。本研究は,固定翼ドローンによる航空磁気探査と地上での地球電磁気学的探査(磁気探査,MT探査)による地下構造の解析と地表溶岩流の岩石学的・古地磁気学的解析により,アファール凹地でのプレート拡大現象の様相と進行過程の解読を目的としている。同様の目的で我々の研究チームは,過去約180万年間で拡大形成したTendaho Graben(TG)と近年拡大現象が起きたDubbahu-Manda Hararo Rift(DMHR)を対象として,これまで調査を行なってきていて,TG北部域とDMHR南部域での航空磁気探査を実施している。そこで本研究ではアファール凹地で最も拡大現象が進行しているErta Ale Rift(EAR)を対象にした。しかし,エチオピア国内の情勢からEARでの航空磁気探査は断念し,その代わりに,TG北部域の北西への延伸としてDMHRとその周辺域で航空磁気探査を実施することにした。TGとDMHRを含む広域での磁気探査データを得ることで,本研究の目的の達成のために有益な情報が得られることが期待できる。EARでは予察的な探査を含む予備調査のみの計画とした。EARは地形的・気候的,またロジスティック的に調査に入りにくい地域であることから,予備調査により現地情報が得られれば,本研究以降のEARでの調査・研究計画の立案に有益である。 既存の探査データ,岩石試料の分析は順調に進んでいる。海外研究者の招聘は今年度できなかったものの,研究集会やメールでの情報共有・打合せにより,研究チームの研究交流は維持できており,連携はなされていると考える。
|
| 今後の研究の推進方策 |
当初の現地調査の計画は以下の通りに変更し,研究を進める。 2025年度:Erta Ale RiftのErta Ale火山とその周辺域を対象に現地調査を行う。渡航期間は15日で現地調査5日間を確保する。車と徒歩で移動し,Erta Ale火山の登山ルートとその周辺,火山体周辺域で小型フラックスゲート磁力計での予察的な磁気探査と地表溶岩流の採取を採取する。 2026年度:Dubbahu-Manda Hararo Riftでの固定翼ドローンを用いた航空磁気探査を実施する。渡航期間は13日間,現地探査期間4日間を確保する。2023年に航空磁気探査を実施したTendaho Grabenの探査領域の北西側に隣接して,北東70km,北西30kmの領域を設定し,70kmの測線を5km間隔で7本設け,飛行高度1800mでの探査を行う。 2025年度に固定翼ドローンを新規に1機体作成し,既存の1機体ともに試験飛行を行いながら整備を進め,2026年度の探査に導入する。機体の開発・整備と現地での運用は東野と研究協力者の角屋が行う。航空磁気探査の磁気探査システムの整備と現地探査,探査データの解析は吉村,宇津木が行う。地表溶岩流の採取試料に対して,古地磁気解析は望月,加藤,川﨑,岩石学的解析・年代測定は加々島が行う。 2025-2027年度に分担に従って研究を進め,情報・データを随時共有しながら(クラウドストレージ使用),メールや遠隔集会,年度末の研究集会で議論をする。研究期間内に海外研究協力者3名を招聘し,研究交流を行う。2027年度は調査を実施せず,岩石試料の分析,探査データの解析に注力し,年度末に成果の取りまとめ,研究目的の達成を目指すとともに,アファール凹地を対象とした将来的な国際共同研究の計画の策定を目指す。
|