研究課題
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
相同遺伝子の片方の欠損(ハプロ不全)は、広範な疾病の要因である。多くの疾病において多数遺伝子が同時に欠損するため、その作用は複雑で、効果的な遺伝子制御の手がかりは乏しい。本研究では、ゲノム規模のハプロ不全障害を解消しうる遺伝子量補填法を突き止める。1倍体細胞を用いた化合物・遺伝子スクリーニングにより、ゲノム規模のハプロ不全が引き起こす細胞制御異常とその異常を解消できる遺伝子量補填標的を系統的に同定する。この知見をもとに、1倍体魚胚の個体機能障害を効果的に抑制できる遺伝子量補填法を明らかにする。これにより、複雑なハプロ不全に起因する広範な疾病に応用しうる遺伝子制御法の基礎的知見を得る。