研究課題
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
ヨウム(Psittacus erithacus)はアフリカ原産の大型インコで、絶滅危惧種であるため商取引が禁止されている。一方、飼育下繁殖個体の取引は禁止されておらず、登録書の偽造や出生地ロンダリングが横行している。本研究は野生動物トレーサビリティーの指標を提案することを目的とする。ヨウムのゲノム解析、腸内細菌および消化管寄生虫解析を駆使することによって、これまで未解明であった野生ヨウムの地域個体群の遺伝特性、腸内菌叢構成変化、消化管寄生虫の有無と系統を明らかにする。飼育と野生個体を科学的論拠をもって識別できれば、ヨウム取引規制に関わる判別技術の世界的スタンダードとなりうると期待される。