研究課題/領域番号 |
25284151
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
竹広 文明 広島大学, 文学研究科, 教授 (60252904)
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研究分担者 |
古瀬 清秀 広島大学, 文学研究科, 名誉教授 (70136018)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2016年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2013年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 考古学 / 先史学 / 隠岐 / 黒曜石 / 原産地遺跡 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究1~3を中心に実施した。 研究1 隠岐黒曜石原産地調査については、土地所有者の都合と研究代表者の体調不良とにより、当初計画していた調査予定日程での発掘調査が困難な状況の発生等、諸事情によって本年度は現地調査を断念した。 研究2 中国地方を中心とした隠岐産黒曜石利用遺跡の資料調査、隠岐産黒曜石利用状況についてのデータ収集を行った。この作業は主に広島大学大学院生によって実施されたが、その結果、隠岐を中心に同心円状に石材の大きさが減少し、石器自体も小型化の傾向を示す等、興味深いあり方が確認された。現在、この成果の論文化を推進している。 研究3 帝釈峡遺跡群の発掘調査による隠岐産黒曜石の搬入・利用状況の調査 広島県帝釈峡遺跡群について、神石高原町帝釈大風呂洞窟遺跡において、8月を中心に約1月間、発掘調査を実施した。昨年度同様に縄文時代後期を初めとした土器、石器類が出土し、隠岐産と推定される黒曜石製石器剥片類も認められた。調査データ、出土遺物の整理と分析を行い、この調査成果は現在、広島大学の帝釈峡遺跡群発掘調査室の年報で公表する作業を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
まず第1点に、研究1の「隠岐黒曜石原産地の調査」について、本年度は諸事情の発生で発掘調査を実施することができず、原産地における石材の利用状況が全く明らかにできなかったことがある。 さらに、第2点として、研究協力者等の多くの協力で、研究2が大きく進展して、石器原材としての黒曜石の流通のあり方や石器生産技術等がかなり把握できて来たにも係わらず、その成果を論文としての公表化につなげられなかったことがあげられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策 本研究は、5年度にわたる研究計画であり、全体計画としては平成25年度から本年度の2カ年にかけて研究実績の概要欄に示した研究1「岐黒曜石原産地の調査」、研究2「中国地方を中心とした隠岐産黒曜石利用遺跡の資料調査」、研究3「帝釈峡遺跡群の発掘調査による隠岐原産黒曜石の搬入・利用状況の調査」を実施し、平成27年度以降は、研究1~3に加え、研究4「隠岐黒曜石原産地遺跡および利用遺跡で収集資料の分析・比較検討」も実施し、最終年度の平成29年度に以上の研究をもとに研究成果のとりまとめを行う計画であり、こうした方針に沿って、次年度以降も研究を推進していきたい。 しかし、本年度までに隠岐における現地での発掘調査活動に支障が生じ、研究1の推進に大きな遅延が生じている。平成27年度には隠岐現地での調査活動を推進して、これまでの遅れを取り戻す必要を強く感じており、優先的にこの作業に努めたい。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度以降に優先的に隠岐黒曜石原産地の巡検並びに分布調査、発掘調査の諸活動を計画することで、費用消化したい。
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