機能性分子集合ナノ空間としてのキャビタンドカプセルの構築と応用

• 研究課題/領域番号: 25288034
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 一部基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 機能物性化学
• 研究機関: 静岡大学
• 研究代表者: 小林 健二 静岡大学, 理学部, 教授 (40225503)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円); 2015年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円); 2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円); 2013年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
• キーワード: 分子自己集合 / 超分子 / カプセル / 水素結合 / 大環状化合物 / 動的共有結合 / キラリティー / 光応答性 / 分子認識

研究成果の概要

（１）柔軟な長鎖スペーサーを有するダンベル型ピリジルキャビタンドとダンベル型フェノールキャビタンドは、水素結合ヘテロキャビタンドカプセルを連結部位として、超分子ポリマーを形成せず、超分子大環状二量体(超分子ジャイアントリング)を形成することを見出した。（２）動的ホウ酸エステル結合キャビタンドカプセルが光機能性BPEA分子を包接してナノ保護容器として機能すること、また、キラル化した本カプセルがプロキラルゲストを包接してジアステレオ包接選択性を発現することを見出した。（３）デンドロン-アゾベンゼン側鎖を有するカリックス[4]レゾルシンアレーンの分子集合６量体カプセル化と光応答性を見出した。

研究成果

• [雑誌論文] Doubly Cavitand-Capped Porphyrin Capsule via Hydrogen Bonds. (2016)
  • 著者名/発表者名: K. Kishimoto, M. Nakamura, K. Kobayashi
  • 雑誌名: Chem. Eur. J. 巻: 22 号: 8 ページ: 2629-2633
  • DOI: 10.1002/chem.201504893
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Photoresponsive Self-Assembled Hexameric Capsules Based on Calix[4]resorcinarenes Bearing Azobenzene Dendron Conjugates as Side Chains. (2015)
  • 著者名/発表者名: T. Sakano, T. Ohashi, M. Yamanaka, K. Kobayashi
  • 雑誌名: Org. Biomol. Chem. 巻: 13 号: 30 ページ: 8359-8364
  • DOI: 10.1039/c5ob00997a
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Self-Assembled Boronic Ester Cavitand Capsules with Various Bis(catechol)-Linkers: Cavity-Expanded and Chiral Capsules. (2015)
  • 著者名/発表者名: K. Tamaki, A. Ishigami, Y. Tanaka, M. Yamanaka, K. Kobayashi
  • 雑誌名: Chem. Eur. J. 巻: 21 号: 39 ページ: 13714-13722
  • DOI: 10.1002/chem.201501717
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Self-Aassembled Capsules Based on Tetrafunctionalized Calix[4]-resorcinarene Cavitands (2015)
  • 著者名/発表者名: Kenji Kobayashi, Masamichi Yamanaka
  • 雑誌名: Chemical Society Reviews 巻: 44 号: 2 ページ: 449-466
  • DOI: 10.1039/c4cs00153b
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Synthesis of a C2-Symmetrical Tetrakis(arylethynyl) Cavitand and Formation of Hybrid Hydrogen-Bonded/Metal-Ligand Coordination Supramolecular Capsules. (2014)
  • 著者名/発表者名: Y. Nito, K. Nakada, K. Kobayashi, M. Yamanaka
  • 雑誌名: Asian J. Org. Chem. 巻: 3 号: 7 ページ: 762-765
  • DOI: 10.1002/ajoc.201402041
  • 査読あり
• [雑誌論文] Enhanced photostability of an anthracene-based dye due to supramolecular encapsulation: A new type of photostable fluorophore for single-molecule study (2014)
  • 著者名/発表者名: M. Mitsui, K. Higashi, R. Takahashi, Y. Hirumi, K. Kobayashi
  • 雑誌名: Photochemical & Photophysical Sciences 巻: 13 号: 8 ページ: 1130-1136
  • DOI: 10.1039/c4pp00065j
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Hydrogen-Bond and Metal–Ligand Coordination Bond Hybrid Supramolecular Capsules: Identification of Hemicapsular Intermediate and Dual Control of Guest Exchange Dynamics (2014)
  • 著者名/発表者名: Yuki Nito, Hirofumi Adachi, Naoaki Toyoda, Hikaru Takaya, Kenji Kobayashi, Masamichi Yamanaka
  • 雑誌名: Chemistry An Asian Journal 巻: 9 号: 4 ページ: 1076-1082
  • DOI: 10.1002/asia.201301628
  • 査読あり
• [雑誌論文] Photostability and One- and Two-Photon Absorption Properties of 9,10-Bis(arylethynyl)anthracene Derivatives in a Self-Assembled Boronic Ester Cavitand Capsule (2014)
  • 著者名/発表者名: Y. Hirumi, K. Tamaki, T. Namikawa, K. Kamada, M. Mitsui, K. Suzuki, K. Kobayashi
  • 雑誌名: Chemistry An Asian Journal 巻: 9 号: 5 ページ: 1282-1290
  • DOI: 10.1002/asia.201400042
  • 査読あり
• [学会発表] 水素結合性キャビタンドによって二重または一重にキャップされたポルフィリンカプセル (2016)
  • 著者名/発表者名: 中林翔・岸本和樹・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学（京都府京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-25
• [学会発表] 中村宗親・岸本和樹・与座健治・小林健二 (2016)
  • 著者名/発表者名: 分子集合ギア：Rh-テトラアリールポルフィリンとテトラ(p-ピリジル)キャビタンドとの4:1錯体
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学（京都府京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-25
• [学会発表] 水素結合ヘテロカプセルに基づく超分子ジャイアントリングとダンベル型ゲストとの分子集合 (2016)
  • 著者名/発表者名: 梶原貴紀・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学（京都府京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] 動的イミン結合に基づく超分子ジャイアントリングの合成 (2016)
  • 著者名/発表者名: 藤村洸希・梶原貴紀・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学（京都府京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] カリックス[4]レゾルシンアレーンの分子自己集合における長鎖アルキル側鎖の影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 廣田詩織・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第96春季年会
  • 発表場所: 同志社大学（京都府京田辺市）
  • 年月日: 2016-03-24
• [学会発表] 超分子ジャイアントリング：ダンベル型水素結合性キャビタンドの分子自己集合 (2015)
  • 著者名/発表者名: 梶原貴紀・岸本和樹・木下敬太・高野敦志・松下裕秀・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会
  • 発表場所: 船橋（日本大学理工学部）
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] 配位結合に基づく分子集合拡張型ピリジルキャビタンドカプセル (2015)
  • 著者名/発表者名: 中村宗親・岸本和樹・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会
  • 発表場所: 船橋（日本大学理工学部）
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] 四つ葉型キャビタンド：Rh-ポルフィリンとテトラ(4-ピリジル)キャビタンド誘導体との4:1分子集合体 (2015)
  • 著者名/発表者名: 岸本和樹・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会
  • 発表場所: 船橋（日本大学理工学部）
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] キラルな動的ホウ酸エステル結合キャビタンドカプセル (2015)
  • 著者名/発表者名: 大石歩実・玉木健斗・田中康隆・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会
  • 発表場所: 船橋（日本大学理工学部）
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] 光応答性分子集合カプセルにおけるデンドロン-アゾベンゼン側鎖の影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 大橋俊文・坂野翼・外狩結香・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会
  • 発表場所: 船橋（日本大学理工学部）
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] レスベラトロール側鎖を有するカリックス[4]レゾルシンアレーンの合成 (2015)
  • 著者名/発表者名: 廣田詩織・大橋俊文・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会
  • 発表場所: 船橋（日本大学理工学部）
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] 分子カプセル化による9,10-ビス（フェニルエチニル）アントラセンの二光子吸収の増大 (2014)
  • 著者名/発表者名: 並河知孝・蛭海洋平・玉木健斗・三井正明・小林健二・鎌田賢司
  • 学会等名: 2014年光化学討論会
  • 発表場所: 札幌（北海道大学）
  • 年月日: 2014-10-11
• [学会発表] レゾルシノールポルフィリンとピリジルエチニルキャビタンドとの1:2水素結合性分子集合カプセル (2014)
  • 著者名/発表者名: 岸本和樹・小林健二
  • 学会等名: 第25回基礎有機化学討論会
  • 発表場所: 仙台（東北大学）
  • 年月日: 2014-09-07
• [学会発表] ダンベル型キャビタンドの水素結合に基づく分子集合性巨大環状体 (2014)
  • 著者名/発表者名: 岸本和樹・梶原貴紀・高野敦志・木下敬太・松下裕秀・小林健二
  • 学会等名: 第12回ホスト・ゲスト化学シンポジウム
  • 発表場所: 東京（東京工業大学）
  • 年月日: 2014-05-31
• [学会発表] Self-Assembled Boronic Ester Cavitand Capsule as a Guard Nanocontainer for Cruciform 9,10-Bis(arylethynyl)anthracene Derivatives.
  • 著者名/発表者名: K. Kobayashi, Y. Hirumi, K. Tamaki, T. Namikawa, K. Kamada
  • 学会等名: 8th International Symposium on Macrocyclic & Supramolecular Chemistry
  • 発表場所: Arlington, Virginia, USA
• [学会発表] 様々なビス(カテコール)リンカーから成る動的ホウ酸エステル結合キャビタンドカプセル
  • 著者名/発表者名: 玉木健斗・小林健二
  • 学会等名: 第24回基礎有機化学討論会
  • 発表場所: 学習院大学（東京都）
• [学会発表] アントラセン誘導体とその超分子カプセル錯体の単一分子分光:項間交差過程の不均一性の抑制と光安定性の増強
  • 著者名/発表者名: 東弘二・蛭海洋平・小林健二・三井正明
  • 学会等名: 第7回分子科学討論会
  • 発表場所: 京都大学（京都府）
• [学会発表] アリールアゾカリックスアレーンとピリジルキャビタンドから成る水素結合性分子集合ヘテロカプセル
  • 著者名/発表者名: 大橋俊文・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学（愛知県）
• [学会発表] ダンベル型キャビタンドを基盤とする水素結合性超分子カプセル会合体の構築
  • 著者名/発表者名: 岸本和樹・梶原貴紀・高野敦志・木下敬太・山中正道・松下裕秀・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学（愛知県）
• [学会発表] レゾルシノールポルフィリンとピリジルエチニルキャビタンドから成る水素結合性分子集合カプセル
  • 著者名/発表者名: 岸本和樹・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学（愛知県）
• [学会発表] 動的ホウ酸エステル結合に基づく分子集合カリックスアレーン
  • 著者名/発表者名: 大石歩実・玉木健斗・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学（愛知県）
• [学会発表] 動的ホウ酸エステル結合に基づく分子集合拡張型キャビタンドカプセル
  • 著者名/発表者名: 玉木健斗・小林健二
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学（愛知県）
• [備考] 小林研究室ホームページ
  • URL: http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~skkobay/welcome.htm
• [備考] 小林研究室ホームページ
  • URL: http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~skkobay/welcome.htm