新規遺伝子発現・mRNA品質管理システム『mRNAポリA鎖制御系』の全容解明

• 研究課題/領域番号: 25291004
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 一部基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 分子生物学
• 研究機関: 名古屋市立大学
• 研究代表者: 星野 真一 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (40219168)
• 研究分担者: 細田 直 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (40438198)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円); 2016年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2015年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2014年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2013年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
• キーワード: mRNAポリA鎖制御 / mRNA分解 / 遺伝子発現 / 品質管理 / ポリA鎖 / 翻訳

研究成果の概要

mRNA 3’末端ポリA鎖の調節が、遺伝子発現の転写後調節において重要な役割をはたしている。本研究では、独自に解明したmRNAポリA鎖分解の分子機構に基づいて、ポリA鎖を標的とする新しい遺伝子発現制御機構を解明することを目的として研究を行い、①癌遺伝子c-myc やグルタミン酸受容体GluR2のmRNAポリA鎖分解による負の遺伝子発現制御、②CDKインヒビターp27kip1 mRNAのポリA鎖伸長による正の遺伝子発現制御などの転写産物特異的調節機構に加え、③ストレスを代表例としてポリA鎖のグローバルな調節機構を解明した。

研究成果

• [国際共同研究] Georgia Tech Biological Sciences(米国)
• [雑誌論文] RNA exosome complex regulates stability of Hepatitis B Virus's X-mRNA transcript in a Non-Stop mediated (NSD) RNA quality control mechanism. (2016)
  • 著者名/発表者名: Hussein H. Aly, Junya Suzuki, Koichi Watashi, Kazuaki Chayama, Shin-ichi Hoshino, Makoto Hijikata, Takanobu Kato, and Takaji Wakita
  • 雑誌名: J Biol Chem 巻: 291 号: 31 ページ: 15958-15974
  • DOI: 10.1074/jbc.m116.724641
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The STAR protein QKI-7 recruits PAPD4 to regulate post-transcriptional polyadenylation of target mRNAs (2016)
  • 著者名/発表者名: Yamagishi, R., Tsusaka T., Mitsunaga, H., Maehata, T., Hoshino, S.
  • 雑誌名: Nucleic Acids Research 巻: 44 号: 6 ページ: 2475-2490
  • DOI: 10.1093/nar/gkw118
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Calpain mediates processing of the translation termination factor eRF3 into the IAP-binding isoform p-eRF3. (2015)
  • 著者名/発表者名: Hashimoto, Y., Inagaki, H., Hoshino, S.
  • 雑誌名: FEBS Letters 巻: 589 号: 17 ページ: 2241-2247
  • DOI: 10.1016/j.febslet.2015.06.041
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] がん抑制遺伝子産物TobによるmRNA分解を介したがん抑制と学習記憶の調節 (2015)
  • 著者名/発表者名: 尾上耕一、星野真一
  • 雑誌名: ファルマシア特集号『RNA研究が切り開く薬学フロンティア』 巻: 51 ページ: 27-31
  • NAID: 130007447864
• [雑誌論文] Arsenite inhibits mRNA deadenylation through proteolytic degradation of Tob and Pan3. (2014)
  • 著者名/発表者名: Yamagishi, R., Hosoda, N., Hoshino, S.
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun. 巻: 455 号: 3-4 ページ: 323-331
  • DOI: 10.1016/j.bbrc.2014.11.015
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The processed isoform of the translation termination factor eRF3 localizes to the nucleus to interact with the ARF tumor suppressor (2014)
  • 著者名/発表者名: Yoshifumi Hashimoto, Naomichi Kumagai, Nao Hosoda, and Shin-ichi Hoshino
  • 雑誌名: Biochem. Biophys. Res. Commun. 巻: 445 号: 3 ページ: 639-644
  • DOI: 10.1016/j.bbrc.2014.02.063
  • 査読あり
• [雑誌論文] Anti prolifetative protein Tob directly regulates c-myc proto-oncogene expression through cytoplasmic polyadenylation element-binding protein CPEB. (2013)
  • 著者名/発表者名: Ogami, K., Hosoda, N., Funakoshi, N., Hoshino, S.
  • 雑誌名: Oncogene 巻: - 号: 1 ページ: 55-64
  • DOI: 10.1038/onc.2012.548
  • 査読あり
• [学会発表] mRNA分解による抗ウイルス防御 (2016)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第39回日本分子生物学会年会シンポジウム『転写後制御を通じた病原体―宿主の攻防戦略』
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-11-30
• [学会発表] 細胞内における人工合成mRNAの安定化および発現効率化 (2016)
  • 著者名/発表者名: 野木森拓人、永井貴広、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第39回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-11-30
• [学会発表] The Star protein QKI-7 recruits PAPD4 to regulate polyadenylation of its target mRNA (2016)
  • 著者名/発表者名: Yamagishi, R., Sekido, Y., Hoshino, S.
  • 学会等名: The 75th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-10-06
• [学会発表] MicroRNA-Ago-TNRC6 complex-mediated translational activation (2016)
  • 著者名/発表者名: Iwaoka, R., Aoki, K., Hosoda, N., Hoshino. S., Wakiyama, M.
  • 学会等名: EMBO/EMBL symposium ‘The complex life of mRNA’
  • 発表場所: ドイツ、ハイデルベルク
  • 年月日: 2016-10-05
  • 国際学会
• [学会発表] Structural Characterization of PABP Multimerization on Poly(A) Tail (2016)
  • 著者名/発表者名: Ryoichi Sawazaki*1, Shunsuke Imai*2, Mariko Yokogawa1, Yoko Usui1, Takeru Sagae1, Shin-ichi Hoshino3, Ichio Shimada2, Masanori Osawa1
  • 学会等名: The XXVIIth International Conference on Magnetic Resonance in Biological Systems
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2016-08-21
  • 国際学会
• [学会発表] mRNAポリA鎖調節とストレス顆粒形成 (2016)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第１回RNA顆粒／RNAタンパク質複合体研究会
  • 発表場所: 岡崎市
  • 年月日: 2016-07-16
  • 招待講演
• [学会発表] 脊髄小脳変性症の原因因子Ataxin-2は標的mRNAのポリA鎖を安定化する (2016)
  • 著者名/発表者名: 稲垣佑都、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第１回RNA顆粒／RNAタンパク質複合体研究会
  • 発表場所: 岡崎市
  • 年月日: 2016-07-16
• [学会発表] ポリA上でのPABP多量体化の構造生物学的解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 沢崎綾一、今井駿輔、横川真梨子、臼井遥子、星野真一、堅田利明、嶋田一夫、大澤匡範
  • 学会等名: 第136回日本薬学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] RNA品質管理因子Dom34による新規抗ウイルス防御機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 西浦久達、野木森拓人、川島生、永井貴広、細田直、今高寛晃、星野真一
  • 学会等名: 第136回日本薬学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2016-03-27
• [学会発表] 脊髄小脳変性症の原因因子Ataxin-2によるストレス顆粒形成のメカニズム (2016)
  • 著者名/発表者名: 堀田昴志、山岸良多、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第62回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] 統合失調症関連因子QKI-7はp27kip1 mRNAのポリA鎖伸長を制御する (2016)
  • 著者名/発表者名: 古舘和也、山岸良多、星野真一
  • 学会等名: 第62回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] 自然免疫制御システムOAS-RNaseLによる外来性RNA分解制御 (2016)
  • 著者名/発表者名: 永井貴広、野木森拓人、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第62回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] 脊髄小脳変性症の原因因子Ataxin-2は標的mRNAのポリA鎖を安定化する (2016)
  • 著者名/発表者名: 稲垣佑都、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第62回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] mRNA分解の分子機構（mRNA分解研究の新展開） (2016)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 愛知県がんセンター特別招聘セミナー
  • 発表場所: 名古屋
  • 招待講演
• [学会発表] ストレス時のmRNAポリA鎖安定化とストレス顆粒形成のメカニズム (2015)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第38回日本分子生物学会・第88回日本生化学会合同大会 シンポジウム
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-12-03
  • 招待講演
• [学会発表] mRNA品質管理因子Dom34による抗ウイルス防御 (2015)
  • 著者名/発表者名: 川島生、野木森拓人、西浦久達、堀田昂志、細田直、今高寛晃、星野真一
  • 学会等名: 第17回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2015-07-16
• [学会発表] 外来性mRNAは品質管理類似の分子機構により除去される (2015)
  • 著者名/発表者名: 野木森拓人、西浦久達、川島生、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第17回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2015-07-16
• [学会発表] Ataxin-2オーソログPbp1はmRNA分解において機能する (2015)
  • 著者名/発表者名: 田中杏里、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第61回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2015-07-04
• [学会発表] mRNA分解因子による抗ウイルス防御 (2015)
  • 著者名/発表者名: 川島生、野木森拓人、西浦久達、堀田昂志、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第61回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2015-07-04
• [学会発表] 細胞内における人工合成mRNAの分解機構 (2015)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第135回日本薬学会年会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-03-26
• [学会発表] mRNAポリA鎖調節および品質管理を介した高次生命機能の制御 (2015)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第3回CCR4-NOT研究会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2015-03-14
• [学会発表] Control of mRNA deadenylation by apoptosis signal regulating kinase (ASK1) (2014)
  • 著者名/発表者名: Fukushima, M., Wakita, E., Hosoda, N., Hoshino, S.
  • 学会等名: 4th Zing Nucleic Acids Conference
  • 発表場所: メキシコ、カンクン
  • 年月日: 2014-12-05 – 2014-12-09
• [学会発表] A eRF3-targeted novel regulatory system in gene expression and apoptosis (2014)
  • 著者名/発表者名: Hashinoto, Y., Nakamura, Y., Hoshino, S.
  • 学会等名: Joint Australia and Japan RNA Meeting
  • 発表場所: オーストラリア、シドニー
  • 年月日: 2014-11-02 – 2014-11-05
• [学会発表] mRNA分解の分子メカニズムと遺伝子発現調節 (2014)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 自然科学研究機構生理学研究所／統合バイオサイエンスセンター部門公開セミナー
  • 発表場所: 岡崎
  • 年月日: 2014-09-12
  • 招待講演
• [学会発表] mRNA分解機構の解明と人工合成mRNAの安定化 (2014)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: アンチセンス・遺伝子・デリバリーシンポジウム2014
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2014-09-09
  • 招待講演
• [学会発表] eRF3ファミリーに属するGタンパク質GTPBP1の機能解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 西浦 久達、野木森 拓人、川島 生、細田 直、星野 真一
  • 学会等名: 第16回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2014-07-23 – 2014-07-25
• [学会発表] ストレスキナーゼAsk1 によるmRNA ポリA 鎖分解の制御 (2014)
  • 著者名/発表者名: 福島 真、脇田 恵里、細田 直、星野 真一
  • 学会等名: 第16回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2014-07-23 – 2014-07-25
• [学会発表] 脊髄小脳変性症の原因遺伝子Ataxin-2はmRNAデキャッピングを促進する (2014)
  • 著者名/発表者名: 稲垣 佑都、成瀬 貴文、細田 直、星野 真一
  • 学会等名: 第16回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2014-07-23 – 2014-07-25
• [学会発表] B型肝炎の治療を目指した人工合成mRNAの安定化・高効率発現系の確立 (2014)
  • 著者名/発表者名: 野木森 拓人、西浦 久達、川島 生、細田 直、星野 真一
  • 学会等名: 第16回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2014-07-23 – 2014-07-25
• [学会発表] ストレス時のmRNA安定化とストレス顆粒形成の分子機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 山岸 良多、杉山 遥、富田 一範、成瀬 貴文、細田 直、星野 真一
  • 学会等名: 第16回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2014-07-23 – 2014-07-25
• [学会発表] CPEBによって制御されるmRNAポリA鎖分解機構 (2013)
  • 著者名/発表者名: 細田直、釣真由美、船越佑司、星野真一
  • 学会等名: 第36回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 神戸
• [学会発表] B型肝炎治療を目指したmRNAトランスフェクションによる高効率遺伝子発現系の確立 (2013)
  • 著者名/発表者名: 野木森拓人、細田直、星野真一
  • 学会等名: 日本病院薬剤師会東海ブロック学術大会、日本薬学会東海支部合同学術大会2013
  • 発表場所: 鈴鹿
• [学会発表] 翻訳終結因子eRF3のプロセス体p-eRF3の新規機能 (2013)
  • 著者名/発表者名: 橋本芳史、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第86回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] 翻訳終結因子eRF3の細胞内局在制御 (2013)
  • 著者名/発表者名: 橋本芳史、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第15回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 愛媛
• [学会発表] STARファミリー蛋白質QKIによるポリA鎖伸長を介した遺伝子発現の転写後調節機構 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山岸良太、津阪剛史、光永紘子、前畑高明、星野真一
  • 学会等名: 第15回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 愛媛
• [学会発表] 翻訳終結因子Sup35の切断が酵母プリオンの出現を防御する (2013)
  • 著者名/発表者名: 岡本淳志、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第15回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 愛媛
• [学会発表] ポリA鎖分解酵素NocturninによるmRNA動態制御 (2013)
  • 著者名/発表者名: 奥村真由、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第59回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] eRF3ファミリーに属するG蛋白質GTPBP1の機能解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 西浦久達、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第59回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
• [産業財産権] 人工合成mRNAの発現を効率化する技術 (2016)
  • 発明者名: 星野真一、細田直、野木森拓人
  • 権利者名: 星野真一、細田直、野木森拓人
  • 産業財産権種類: 特許
  • 出願年月日: 2016-11-09
• [産業財産権] 人工合成mRNAを細胞内において安定化させる方法 (2014)
  • 発明者名: 星野真一、細田直、野木森拓人
  • 権利者名: 星野真一、細田直、野木森拓人
  • 産業財産権種類: 特許
  • 産業財産権番号: 2014-098133
  • 出願年月日: 2014-05-09
• [産業財産権] 人工合成mRNAの翻訳効率化方法 (2014)
  • 発明者名: 星野真一、細田直、野木森拓人
  • 権利者名: 星野真一、細田直、野木森拓人
  • 産業財産権種類: 特許
  • 産業財産権番号: 2014-107562
  • 出願年月日: 2014-05-23