次世代水質浄化を担うアナモックス菌による窒素除去の分子基盤の解明

• 研究課題/領域番号: 25291015
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 一部基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 構造生物化学
• 研究機関: 鳥取大学
• 研究代表者: 永野 真吾 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60286440)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円); 2015年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2014年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2013年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
• キーワード: アナモックス / ヘム / 脱窒 / 水質浄化 / 窒素循環 / X線結晶構造解析 / 蛋白質 / 結晶構造

研究成果の概要

アナモックス菌は、嫌気条件下で亜硝酸とアンモニアから3段階の反応で分子状窒素を生産する窒素除去反応を担っている。この反応の中で一酸化窒素とアンモニアからヒドラジンを合成する触媒するヒドラジン合成酵素(HZS)が、アナモックス菌の窒素代謝の鍵酵素である。本研究では、アナモックス菌を連続大量培養する装置を作成し、アナモックス菌からHZSを大量に高純度精製した。また、HZSの反応メカニズムの解明にはHZSの異種発現系が必要であるので、大腸菌を用いたモノシストロン性、およびポリシストロン性発現ベクターを構築した。一部のサブユニットのヘムc含有率が低いが、大腸菌によりHZSを発現するすることができた。

研究成果

• [雑誌論文] Crystal structure of D-stereospecific amidohydrolase from Streptomyces sp. 82F2: insight into the structural factors for substrate specificity. (2016)
  • 著者名/発表者名: Arima J, Shimone K, Miyatani K, Tsunehara Y, Isoda Y, Hino T, Nagano S
  • 雑誌名: FEBS Journal 巻: 283 号: 2 ページ: 337-349
  • DOI: 10.1111/febs.13579
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Structure-function analyses of cytochrome P450revI involved in reveromycin A biosynthesis and evaluation of the biological activity of its substrate, reveromycin T (2014)
  • 著者名/発表者名: Shunji Takahashi, Shingo Nagano, Toshihiko Nogawa, Naoki Kanoh, Masakazu Uramoto, Makoto Kawatani, Yoshitsugu Shiro, Hiroyuki Osada
  • 雑誌名: Journal of Biological Chemistry 巻: 289 号: 47 ページ: 32446-32458
  • DOI: 10.1074/jbc.m114.598391
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] ビスインドールアルカロイドの分子骨格構築に見いだされる有機化学のロジック (2014)
  • 著者名/発表者名: 永野真吾
  • 雑誌名: 化学工業 巻: 65 ページ: 48-55
• [学会発表] Crystal structures of CYP90B1: Implications for brassinosteroids Biosynthesis (2016)
  • 著者名/発表者名: Shingo Nagano
  • 学会等名: 23rd International Conference on Isoprenoids
  • 発表場所: ミンスク ベラルーシ
  • 年月日: 2016-09-04
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] Crystal structures of CYP90B1, which is involved in plant steroid hormone (2016)
  • 著者名/発表者名: Shingo Nagano
  • 学会等名: International Conference on Porphyrin and Phthalocyanines 9
  • 発表場所: 南京 中国
  • 年月日: 2016-07-03
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 好熱性アナモックス菌由来ヒドラジン合成酵素の大腸菌を用いた発現系の構築 (2015)
  • 著者名/発表者名: 〇蜂谷将吾、岡本義明、西本一希、福間三喜、日野智也、永野真吾
  • 学会等名: BMB2015
  • 発表場所: 神戸市・ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] 好熱性アナモックス菌由来のラダラン脂質生合成推定鍵酵素の発現系の構築 (2015)
  • 著者名/発表者名: 〇新出のぞみ、島田順平、永野真吾、福間三喜、日野智也
  • 学会等名: BMB2015
  • 発表場所: 神戸市・ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] アナモックス細菌のラダラン脂質を生合成する推定鍵酵素の発現、精製条件の検討 (2015)
  • 著者名/発表者名: 〇島田順平、新出のぞみ、福間三喜、日野智也、永野真吾
  • 学会等名: BMB2015
  • 発表場所: 神戸市・ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] 植物ホルモン「ジャスモン酸」の代謝に関わる水酸化酵素CYP94C1の発現および精製 (2015)
  • 著者名/発表者名: 〇久後翔平、日野智也、水谷正治、永野真吾
  • 学会等名: BMB2015
  • 発表場所: 神戸市・ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] 嫌気的にアンモニアを酸化するアナモックス菌の集積培養とアナモックス菌による窒素代謝の鍵酵素「ヒドラジン合成酵素」の精製 (2015)
  • 著者名/発表者名: 〇岡本義明、蜂谷将吾、西本一希、福間三喜、日野智也、永野真吾
  • 学会等名: BMB2015
  • 発表場所: 神戸市・ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] 〇藤山敬介、日野智也、水谷正治、永野真吾 (2015)
  • 著者名/発表者名: ブラシノステロイド生合成における鍵酵素CYP90B1の基質結合型の構造決定にむけた欠損変異体の作製
  • 学会等名: BMB2015
  • 発表場所: 神戸市・ポートアイランド
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] アナモックス菌による窒素代謝の鍵酵素HZSのポリシストロン性発現系の構築 (2015)
  • 著者名/発表者名: 〇西本一希、蜂谷将吾、福間三喜、日野智也、永野真吾
  • 学会等名: 第15回 日本蛋白質科学会年会
  • 発表場所: 徳島市・あわぎんホール
  • 年月日: 2015-06-24
• [学会発表] Crystal structure of CYP90B1, which is involved in brassinosteroid biosynthesis (2015)
  • 著者名/発表者名: Shingo Nagano
  • 学会等名: 19th International Conference on Cytochrome P450
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-06-12
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] ブラシノステロイド生合成の律速酵素CYP90B1の阻害剤結合型結晶構造 (2015)
  • 著者名/発表者名: 金谷雅弘、日野智也、水谷正治、〇永野真吾
  • 学会等名: 第56回 日本生化学会 中国・四国支部例会
  • 発表場所: 松江市・島根大学
  • 年月日: 2015-05-29
• [学会発表] 植物ホルモン「ブラシノステロイド」生合成の律速酵素CYP90B1の結晶構造解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 金谷雅弘、日野智也、水谷正治、〇永野真吾
  • 学会等名: 日本生物物理学会第7回中国四国支部大会
  • 発表場所: 徳島市・徳島大学
  • 年月日: 2015-05-29
• [学会発表] クマリン化合物生合成鍵酵素の結晶構造解析による基質選択性の解明 (2014)
  • 著者名/発表者名: 山口みなみ、周藤聡美、水谷正治、清水文一、日野智也、永野真吾
  • 学会等名: 平成26年度日本結晶学会年会
  • 発表場所: 東京都文京区
  • 年月日: 2014-11-01 – 2014-11-03
• [学会発表] 植物ホルモン「ブラシノステロイド」生合成に関与するヘム酵素CYP90B1のX線結晶構造解析に向けた精製及び結晶化 (2014)
  • 著者名/発表者名: 金谷雅弘、水谷正治、日野智也、永野真吾
  • 学会等名: 第87回日本生化学会大会
  • 発表場所: 京都府京都市
  • 年月日: 2014-10-15 – 2014-10-18
• [学会発表] インドールアルカロイド生合成酵素群の結晶構造から明らかとなった巧みな生合成戦略 (2014)
  • 著者名/発表者名: 永野真吾
  • 学会等名: 第27回生物無機化学夏季セミナー
  • 発表場所: 兵庫県姫路市
  • 年月日: 2014-08-29 – 2014-08-30
  • 招待講演
• [学会発表] Crystal structure of uniconazole-bound CYP90B1, which is involved in brassinosteroid biosynthesis (2014)
  • 著者名/発表者名: Kanadani Masahiro, Tomoya Hino, Masaharu Mizutani, Shingo Nagano
  • 学会等名: 12th International symposium of cytochrome P450 biodiversity and biotechnology
  • 発表場所: 京都府京都市
  • 年月日: 2014-07-24 – 2014-07-28
  • 招待講演
• [学会発表] フラビン酵素RebC変異体の結晶構造解析とインドロカルバゾール骨格の構造多様性創出原理の解明 (2013)
  • 著者名/発表者名: 板谷 颯、出雲栄悠、景山沙貴、黒住彩佳、尾仲宏康、浅水俊平、日野智也、永野真吾
  • 学会等名: 第13回日本蛋白質科学会年会
  • 発表場所: とりぎん文化会館（鳥取市）
• [学会発表] 仮性結核菌由来ヘム獲得蛋白質HasAの結晶構造解析による新規ヘム結合様式の解明 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金谷雅弘, 室木俊毅, 石丸幸絵, 和田百希, 佐藤豪洋, 小崎 伸一, 日野 智也, 永野真吾
  • 学会等名: 第13回日本蛋白質科学会年会
  • 発表場所: とりぎん文化会館（鳥取市）
• [学会発表] Structure and heme acquisition mechanism of a hemophore HasA having unusual 5-coordinated heme (2013)
  • 著者名/発表者名: Shingo Nagano
  • 学会等名: 6th Japan-Korea Seminars on Biomolecular Science: Experiments and Simulation
  • 発表場所: 岡崎コンファレンスセンター（愛知県岡崎市）
  • 招待講演
• [図書] Fifty years of cytochrome P450 research (2014)
  • 著者名/発表者名: Shingo Nagano
  • 総ページ数: 409
  • 出版者: Springer