サリチル酸配糖化酵素を分子標的とした新規プラントアクチベーターの探索

• 研究課題/領域番号: 25292035
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 一部基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 植物保護科学
• 研究機関: 岡山大学
• 研究代表者: 能年 義輝 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (70332278)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円); 2016年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円); 2015年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円); 2014年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円); 2013年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
• キーワード: 植物 / 酵素 / 生理活性 / 環境調和型農林水産 / プラントアクチベーター

研究成果の概要

抵抗性誘導剤（プラントアクチベーター）は植物の免疫力を活性化することで病害防除効果を発揮する薬剤である。植物免疫を司るホルモンであるサリチル酸(SA)に糖を付加して不活性化するサリチル酸配糖化酵素(SAGT)を阻害すると免疫応答を増強できる。そこで本研究ではシロイヌナズナのSAGTを用いたSAGT阻害剤の標的ベース探索を行った。東京大学創薬機構が保有する約21万個の化合物から、SAGT阻害剤12個の同定に成功した。それらはシロイヌナズナ培養細胞の免疫応答を活性化した。現在、植物体への抵抗性誘導能と阻害定数の同定を進めている。植物における機能が証明されたものを特許化し、実用化の可能性を検証する。

研究成果

• [雑誌論文] プラントアクティベーターの探索研究の動向 (2017)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 雑誌名: 植物防疫 巻: 71 ページ: 69-73
  • NAID: 40021086574
• [雑誌論文] 植物科学におけるハイスループットケミカルスクリーニングとその利用 (2016)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 雑誌名: 植物の生長調節 巻: 51 ページ: 138-143
  • NAID: 130005635493
• [雑誌論文] Motility-mediated regulation of virulence in Pseudomonas syringae (2016)
  • 著者名/発表者名: Ichinose Y, Sawada T, Matsui H, Yamamoto M, Toyoda K, Noutoshi Y, and Taguchi F.
  • 雑誌名: Physiological Molecular Plant Pathology 巻: 未定 ページ: 50-54
  • DOI: 10.1016/j.pmpp.2016.02.005
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The plant cell wall as a site for molecular contacts in fungal pathogenesis (2016)
  • 著者名/発表者名: Kazuhiro Toyoda, Sachiyo Yao, Mai Takagi, Maki Uchioki, Momiji Miki, Kaori Tanaka, Tomoko Suzuki, Masashi Amano, Akinori Kiba, Toshiaki Kato, Hirotaka Takahashi, Yasuhiro Ishiga, Hidenori Matsui, Yoshiteru Noutoshi, Mikihiro Yamamoto, Yuki Ichinose and Tomonori Shiraishi
  • 雑誌名: Physiological and Molecular Plant Pathology 巻: 95 ページ: 44-49
  • DOI: 10.1016/j.pmpp.2016.02.006
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Expression profiling of marker genes responsive to the defence-associated phytohormones salicylic acid, jasmonic acid and ethylene in Brachypodium distachyon. (2016)
  • 著者名/発表者名: Kouzai, Y., Kimura, M., Yamanaka, Y., Watanabe, M., Matsui, H., Yamamoto, M., Ichinose, Y., Toyoda, K., Onda, Y., Mochida, K. and Noutoshi, Y.
  • 雑誌名: BMC Plant Biology 巻: 16 号: 1 ページ: 1-11
  • DOI: 10.1186/s12870-016-0749-9
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 植物免疫活性化剤とその農業利用 (2016)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 雑誌名: 日本応用酵素協会誌 巻: 50 ページ: 1-1
• [雑誌論文] 植物ケミカルバイオロジー研究と病害防除への多様な応用展開 (2015)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 雑誌名: 植物感染生理談話会論文集（第50号）感染と防御をめぐる新潮流 巻: 50 ページ: 73-73
• [雑誌論文] Protection induced by volatile limonene against anthracnose disease in Arabidopsis thaliana. (2015)
  • 著者名/発表者名: Kayoko Fujioka, Haruko Gotoh, Taku Noumi, Yoshiteru Noutoshi, Yoshi-Shige, Inagaki, Mikihiro Yamamoto, Yuki Ichinose, Tomonori Shiraishi and Kazuhiro Toyoda
  • 雑誌名: Journal of General Plant Pathology 巻: 81 号: 6 ページ: 415-415
  • DOI: 10.1007/s10327-015-0621-z
  • 査読あり
• [雑誌論文] 植物免疫プライミング剤の単離と作用機序解明 (2014)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 雑誌名: 岡山大学農学部学術報告 巻: 103 ページ: 408-418
  • NAID: 120005367631
• [雑誌論文] 化合物探索から見出した新規サリチル酸アゴニストを利用した植物免疫ホルモンの作用機序解明 (2013)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 雑誌名: 倉田奨励金研究報告 巻: 43 ページ: 10-11
• [学会発表] ミナトカモジグサにおける植物ホルモン応答性マーカー遺伝子の同定と発現プロファイルの解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 香西 雄介, 山中 由利恵, 渡邉 恵, 木村 麻美子, 松井英譲，山本幹博, 一瀬勇規, 豊田和弘，恩田義彦，持田恵一，能年 義輝
  • 学会等名: 平成28年度日本植物病理学会関西部会
  • 発表場所: 静岡県コンベンションアーツセンター グランシップ
  • 年月日: 2016-09-29
• [学会発表] Expression profiling of marker genes for salicylic acid, jasmonic acid and ethylene in Brachypodium distachyon highlights its similar defense mechanism to rice. (2016)
  • 著者名/発表者名: Yoshiteru Noutoshi, Yusuke Kouzai Mamiko Kimura, Yurie Yamanaka, Megumi Watanabe, Hidenori Matsui, Mikihiro Yamamoto, Yuki Ichinose, Kazuhiro Toyoda, Yoshihiko Onda and Keiichi Mochida
  • 学会等名: 2016 IS-MPMI XVII Congress
  • 発表場所: Oregon Convention Center（USA）
  • 年月日: 2016-07-17
  • 国際学会
• [学会発表] 抵抗性誘導剤の同定を目的としたサリチル酸配糖化酵素阻害剤の標的ベース探索. (2016)
  • 著者名/発表者名: 楠和輝, 渡邉恵, 米須清明, 熊谷和夫, 香西雄介, 松井英譲, 山本幹博, 一瀬勇規, 豊田和弘, 能年義輝
  • 学会等名: 平成28年度日本植物病理学会大会
  • 発表場所: 岡山コンベンションセンター
  • 年月日: 2016-03-22
• [学会発表] Analysis of pathogenicity and resistance of Rhizoctonia solani in Brachypodium distachyon. (2015)
  • 著者名/発表者名: Yusuke Kouzai, Yurie Yamanaka, Megumi Watanabe, Mamiko Kimura, Yoshihiko Onda, Keiichi Mochida, Yoshiteru Noutoshi
  • 学会等名: The 11th US-Japan Scientific Seminar
  • 発表場所: Kagawa International Conrefence Hall
  • 年月日: 2015-10-25
  • 国際学会
• [学会発表] 植物免疫ケミカルバイオロジー研究と病害防除への多様な応用展開 (2015)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 学会等名: 平成27年度感染生理談話会
  • 発表場所: 道後温泉 メルパルク松山
  • 年月日: 2015-08-24
  • 招待講演
• [学会発表] 植物免疫の化学的制御による病害防除法の開発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 学会等名: 日本農芸化学会関西支部例会第490回講演会・ミニシンポジウム
  • 発表場所: 大阪府立大学学術交流会館
  • 年月日: 2015-07-04
  • 招待講演
• [学会発表] バイオマス増産に向けた持続的な植物病害防除技術の開発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 学会等名: 第32回関西バイオマス研究会
  • 発表場所: 大阪科学技術センター
  • 年月日: 2015-06-19
  • 招待講演
• [学会発表] サリチル酸配糖化酵素を標的とする植物病害抵抗性誘導剤のスクリーニング (2015)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝, 谷川友里佳, 渡邉恵, 熊谷和夫, 香西雄介・山中由利恵, 木村麻美子, 稲垣善茂，山本幹博, 一瀬勇規, 豊田和弘
  • 学会等名: 日本ケミカルバイオロジー学会第10回年会
  • 発表場所: 東北大学川内キャンパス東北大学百周年記念会館川内萩ホール
  • 年月日: 2015-06-10
• [学会発表] Chemical biology of immune priming in Arabidopsis thaliana. (2015)
  • 著者名/発表者名: Yoshiteru Noutoshi
  • 学会等名: 第56回日本植物生理学会年会シンポジウム
  • 発表場所: 東京農業大学世田谷キャンパス
  • 年月日: 2015-03-17
  • 招待講演
• [学会発表] 作物病害防除法開発のモデル系としてのブラキポディウムの利用 (2015)
  • 著者名/発表者名: 香西雄介, 山中由理恵, 渡邉恵, 木村麻美子, 能年義輝
  • 学会等名: 第3回ブラキポディウムワークショップ
  • 発表場所: 理化学研究所横浜研究所
  • 年月日: 2015-03-05
  • 招待講演
• [学会発表] ケミカルバイオロジーによる植物免疫研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 学会等名: 日本農薬学会農薬バイオサイエンス研究会第１２回シンポジウム
  • 発表場所: 神戸大学大学院農学研究科
  • 年月日: 2014-12-05
  • 招待講演
• [学会発表] ケミカルバイオロジーによる植物免疫研究と抵抗性誘導剤への応用 (2014)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 学会等名: 第10回関西創農薬研究会
  • 発表場所: 石原産業株式会社中央研究所
  • 年月日: 2014-10-24
  • 招待講演
• [学会発表] サリチル酸配糖化酵素を用いた抵抗性誘導剤の標的ベース探索 (2014)
  • 著者名/発表者名: 谷川友里佳・渡邉恵・熊谷和夫・香西雄介・山中由利恵・木村麻美子・稲垣善茂・山本幹博・一瀬勇規・豊田和弘・能年義輝
  • 学会等名: 平成26年度日本植物病理学会関西部会
  • 発表場所: 富山大学五福キャンパス
  • 年月日: 2014-09-27
• [学会発表] サリチル酸配糖化酵素を用いた抵抗性誘導剤の標的ベース探索 (2014)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝・渡邉恵・香西雄介・山中由利恵・木村麻美子・熊谷和夫
  • 学会等名: 平成26年度日本植物病理学会大会
  • 発表場所: 札幌コンベンションセンター
  • 年月日: 2014-06-04
• [学会発表] Isolation and characterization of plant immune-priming chemicals (2014)
  • 著者名/発表者名: Yoshiteru Noutoshi
  • 学会等名: Okayama University CAMPUS Asia Pilot Program, Winter Seminar on Life and Material Sciences in Okayama
  • 発表場所: Okayama University 50th Anniversary Hall
  • 招待講演
• [学会発表] Identification of a small molecule inhibitor for the salicylic acid signaling pathway (2014)
  • 著者名/発表者名: 石濱伸明・能年義輝・崔勝媛・Saska Ivana・野村有子・中神弘史・村山和隆・白水美香子・斎藤臣雄・長田裕之・白須賢
  • 学会等名: 第55回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 富山大学五福キャンパス
• [学会発表] 利尿剤はシロイヌナズナにおいて植物免疫プライミング剤として作用する (2013)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝・池田美香・白須賢
  • 学会等名: 平成25年度日本植物病理学会関西部会
  • 発表場所: 岡山大学50周年記念館
• [学会発表] ブラキポディウムを使った病害抵抗性誘導剤探索の可能性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 能年義輝
  • 学会等名: 第2回ブラキポディウムワークショップ
  • 発表場所: 岡山大学資源植物科学研究所
  • 招待講演
• [学会発表] A Chemical Biology Approach to Understanding Plant Immunity (2013)
  • 著者名/発表者名: Yoshiteru Noutoshi
  • 学会等名: Symposium on Plant Genetic Resources in East Asia (JSPS Asian CORE Program
  • 発表場所: Okayama University 50th Anniversary Hall
  • 招待講演
• [備考] The Noutoshi Laboratory
  • URL: http://noutoshi-lab.com